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【丸紅】四半期ベースで最高益を更新!丸紅のビジネスをしらべてみた

丸紅の2018年4月から6月期決算は、売上が前年同期比+12.8%の2兆1693億円で、営業利益は前年同期比+91.3%の594億円でした。純利益は過去最高をマークするほど好調だった理由として、米国での肥料販売会社の好調や、電力部門の国内発電事業での売却益が大きく影響したようです。五大商社の1つである丸紅は、特に電力事業や穀物事業に強みがあり、日本有数の発電量や30%ほどのコーヒー豆のシェアなどをほこっています。

今回は、2018年4月から6月期の決算が非常に好調で話題となっていた丸紅のビジネスを見ていきたいと思います。
下グラフを見て分かる通り、Twitterでも非常に話題となっていた好決算の裏側はどのようなものなのでしょうか?
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1. 会社概要

銘柄コード: 8002
HP: https://www.marubeni.co.jp
業種: 卸売業
代表者名: 國分 文也
設立年度: 1949年12月1日
時価総額: 1,329,177百万円
市場: 東証1部,名証1部
従業員数(単独): 4,463人
従業員数(連結): -
特色: 芙蓉グループの総合商社大手。穀物、発電で商社首位。プラントや輸送機、農業化学品に強み

参考: yahoo finance: 8002

2. 事業内容

2.1 セグメント

丸紅の事業セグメントは、以下の6つからなっていましたが、食料グループが生活産業グループに組み込まれるセグメントの統合などが行われて、現在は大きく5つのセグメントからなります。

・ 素材グループ
・ エネルギー・金属グループ
・ 電力・プラントグループ
・ 輸送機グループ
・(食料グループ)
・ 生活産業グループ(統合により近年は食料グループをここに含む)

中でも電力・穀物において業界1位を誇っているのが丸紅の特徴です。

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引用元:丸紅 annual report

また、丸紅のグループ別の純利益や比率については以下のようになっています。従来の資源よりの状態から変革し、現在では80%弱が非資源分野での資産比率となっていますね。

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引用元:丸紅 annual report

セグメント別・地域別の業績の内訳は以下の通りです。

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引用元:stockclip

2.1.1 食料グループ

食料グループは穀物本部と食品本部とに分かれています。

穀物本部
丸紅は穀物トレーディングにおいて取扱数業界1位です。特に北米・南米を中心に展開をしています。

主要取扱商品・分野
- とうもろこし・大豆・小麦・菜種などの穀物全般
- 大豆粕・菜種粕・魚粉など飼料副原料
- 配合飼料

食品本部
国内での流通網や、輸入販売でシェア業界1位を誇るコーヒートレーディングなどが主です。

主要取扱商品・分野
- 市販用食品、業務用食材、農産物
- 水産物・水産加工品、畜産物・畜産加工品
- 小麦粉・砂糖・油脂などの食品原料
- コーヒー・茶・果汁などの飲料原料

2.1.2 生活産業グループ

生活産業グループには以下の3つの本部があります。
- ライフスタイル本部
- 情報・物流・ヘルスケア本部
- 保険・金融・不動産本部

ライフスタイル本部ではファッション衣料などを、情報・物流・ヘルスケア本部ではシステムソリューションやメディカル関連事業を、そして保険・金融・不動産本部では保険や国内外住宅開発事業などを行なっています。

また、近年生活産業グループには食料グループを含めており、その利益や資産は以下のような数値となっています。純利益が558億円、セグメントに対する資産では18,657億円です。

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引用元:丸紅 annual report

2.1.3 素材グループ

素材グループには3つの本部があります。
- アグリインプット事業本部
- 化学品本部
- 紙パルプ本部

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引用元:丸紅 annual report

2.1.4 エネルギー・金属グループ

エネルギー・金属グループには3つの本部があります。
- エネルギー本部
- 鉄鋼製品事業本部
- 金属資源本部

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引用元:丸紅 annual report

2.1.5 電力・プラントグループ

電力・プラントグループには2つの本部があります。
- 電力本部
- プラント本部

特に電力本部は強く、業界1位を誇っている。プラント本部では石油・ガス・化学、製鉄、セメント、紙パルプ、砂糖、繊維などのプラントの一括納入請負などを行なっています。

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引用元:丸紅 annual report

2.1.6 輸送機グループ

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引用元:丸紅 annual report

3. 財務分析

3.1 市場概要

商社はそれまで資源系で収益をあげていたが、資源分野では近年収益が立たなくなりつつあり、非資源系での収益構造を安定化させる試みを各社が取り組んでいる状態です。

グラフから、原油も鉄鉱石もたった2年間で価格が3分の1にまで下落してしまっていることがわかります。300万円で販売していた商品が2年後には100万円でしか販売できないという恐ろしい世界。しかもこの価格変化の原因は大体の場合は世界的なものなので、企業努力ではどうしようもありません。

総合商社は今まで、海外の資源ビジネスに大量に投資し、その資源を世界中に販売することで巨額の利益を上げてきました。ゆえに、売り物である資源の価格が大暴落してしまったら、大きな痛手をこうむることになります。つまり、資源分野の収益は資源価格の市況次第で大きく変動するので、収益がコントロールできないという危険な側面があります。

引用元:いまさら聞けない「商社の非資源戦略」をザックリ解説!独走する伊藤忠、三井物産は1兆円投資、三菱商事はどうする?

3.2 業績

2018年4月から6月期の決算によると、売上は前年同期比+12.8%の2兆1693億円で、営業利益は前年同期比+91.3%の594億円でした。好調だった理由として、米国での肥料販売会社が好調だったほか、国内発電事業での売却益を計上した電力部門の利益拡大によるところが大きいようです。

3.3 競合分析

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引用元:【業界分析:商社】5大総合商社業界分析(三菱商事・三井物産・伊藤忠商事・住友商事・丸紅)メイン事業や社風を徹底比較!!

五大商社のその他の企業と比べても丸紅の強みは電力事業です。電力事業では全社利益の1/4近くを稼ぐこともあるほどです。

ROEでは丸紅は五大商社の中間などに位置します。

3.4 株式の保有

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引用元:丸紅 株主構成

4. 事業戦略

4.1 戦略

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長期的な収益拡大の基盤を世界各国・地域に据え、ビジネスモデル毎に異なる経営環境・事業特性に対応した事業・投資戦略を推進する。
⇒ ビジネスモデル別経営指針の明確化と徹底した実行

引用元: 丸紅 中期計画

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丸紅グループの総合力を強化するため、強い「個」を基軸とした複合的・重層的取り組みを推進する。
米国を中心とする先進国、中間層が厚みを増すアセアンを重点市場とし、将来への布石としてサブサハラ地域へ積極的に取り組む。
具体的には、丸紅グループの強い事業分野(アグリ関連事業、インフラ事業、輸送機関連事業)をより強くするとともに、新たな事業を戦略的に推進していく。

引用元: 丸紅 中期計画

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引用元:丸紅 中期計画

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